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駅までの道はいつも二人で黙って歩くだけだ。 距離だって少しあいてる。次の日の約束は一度もしたことはない。毎朝、駅で見かけると慣れない笑顔を作って、互いが互いを気にしながら、だけどなにごともなく一日を過ごす。
本当は好きなのに、言ってしまうとダメになりそうで、偶然ふれた手の甲を、まるで宝物を大切にするようにそっとなでるのだ。いつ終わってもいいように。
このページは、添嶋 譲が2016年3月 4日 08:15に書いた記事です。
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